ルノーAL-FDB140(AL-FDB14)のクランク交換のやり方(改造方法)
とか書くとまるでクランク交換の知識があるみたいだけど、実際のところ俺はそんなことは知らなくてペダルが付いてる棒の部分を長いのに換えれば済むと思っていた。けど楽天で検索しても棒の部分だけでは売ってなくて、そこで初めて棒だけでなく中心のギヤの部分ごと換えなければならないことを知った。そのくらい完全に初心者な俺。参ったね。
んで以下にクランク交換に使ったパーツと行った作業を書くけれど、結論としては俺くらいな初心者は一人で交換するのはまず無理です。自転車屋に持っていくか詳しい人にやってもらったほうが良い。もちろん作業の手間賃がかかるけど、でも二度と使わない工具を買い揃えたり悩んだりのコストと時間を考えると、出来る人にチャチャッとやってもらうべき。
あとチェーンラインが出なかった。詳しくは根気よく読んで欲しい。
ルノーAL-FDB140のクランク交換に準備したパーツ
まず楽天でクランクを探した。よくわかんないからもともと付いているのと同じ、ギヤが1枚だけ(シングルクランク)で棒の部分が長くて色がシルバーのものを探した。普段はスペック至上主義でコスパ厨の俺も、AL-FDB140に関しては珍しく見た目も重視するのだ。それで取り寄せたのがシマノ カプレオ クランクセット FC-F700という45T(ギヤの歯の数が45個/多いほどペダルが重くなりスピードが速くなる)クランクで、クランク長(棒の長さ)は170mmを選んだ。チェーンガードは外側と内側に付いている。

対応チェーン?なにそれ。よくわからないけど小径車用のクランクって書いてあるのを信じて注文した。対応チェーンっていう表記を見て、そこではじめてチェーンにも種類があることを知った。
なおクランク交換の激安改造にはドッペルギャンガーという自転車のオプションパーツを使うのが定石らしいですが、初心者で詳しいことがわからないのと色が黒しかないことから今回は避けました。
次にBB(ボトムブラケット:自転車のフレームを貫通して左右のペダル付け根をつなぐ軸とベアリングの部分)も交換する必要があるっぽいことに気づいた。シマノ カプレオ クランクセット FC-F700の推奨BBはシマノのBB-UN25という製品で、しかしこれは生産中止になった代わりに同等品のBB-UN26が出回ってることがわかった。

BBを買うため一度は最寄のサイクルベースあさひに行ったのだが、店員に訊いたらBBは補修用部品なので在庫していないとのこと。取り寄せには1週間から10日くらいかかるため、ネットで買ったほうが早いとも言われた。BBを外す工具は陳列しているくせにBBを置かないのはおかしな話だと思いながらも家に帰り、楽天で注文したら店員の言うとおり5日で届いた。素晴らしい。
BB-UN26の軸長は110mm、シェル幅は68mm。軸長はよくわかんないけどクランクFC-F700の説明に110mmと書いてあり、2ちゃんのスレにも110mmというレスがあったのでそれに従った。シェル幅はネットで見た解説のとおりに計測したら68mmだった。

ルノーAL-FDB140のクランク交換の作業と工具
クランクとBBが揃ったのでいよいよ交換作業を行う。本当は俺も他のサイトみたいに作業ごとに写真を撮って解説を添える、あのかっこいいのを真似したかった。けど出来なかった。
理由は(1)簡単に出来るところは夢中になってやってしまい写真を撮り忘れたから(2)難しいところは苛々してて写真を撮るどころじゃなかったから(3)結局出来なかったので人にやってもらい、俺はのんびり写真を撮ってるわけにもいかず手伝いをしたからである。
まあいいや。出来る限り思い出して解説を書くぞ。でもね、自分で出来る人はこんな解説など見なくても出来てしまうと思うのですよ。そうでない人は解説を見たところで、実際にやるとなると簡単な分解はサクサク出来てもそこから先に進めないと思うのですよ、俺みたいに。
さあ書こう。まずはペダルを外す。一般的なペダルを外す場合はペダルの付け根を専用工具でロックして外すらしい(サイクルベースあさひの解説)。ところが俺のAL-FDB140は注文時に折りたたみペダルに交換してもらったのだが、このペダルの付け根には専用工具を引っ掛ける角がなかった。ツルンと丸くなってた。ペダルを内側から見ると軸のネジを8mmの六角レンチで回すようになっていたが、これがクソ固くて付属の短い六角レンチではまるで歯が立たない。仕方がないので、ホムセンまで行ってテコが効くように一番軸の長い六角レンチセットを1,020円で購入。
家に戻って再挑戦。六角レンチを突っ込んでグイグイ回したのだが、いっこうに緩む気配がない。まずは右のペダルに突っ込んではみたものの、時計回りにも反時計回りにも回らない。諦めて左ペダルでも試したが、こちらも動かない(いや、本当はほんの少し回ったけれど、いっそう締め付けていたのだ…)
だいぶ時間を無駄にしてようやく回すべき向きがわかったものの、ここでまたもや壁が立ちはだかる。左側のペダルを外そうと六角レンチを突っ込んで回すと、クランク軸ごとグルンと回ってしまうのだ。畜生、バカにしやがって…。意味がないとわかっていても、自転車を地面にブン投げたい衝動に駆られる。

天井から吊り下げられたバナナを箱の上にのって取れるかを試されているチンパンジーが脳裏に浮かびつつ、無い知恵を絞りに絞りクランクの棒の回転方向と六角レンチが回る方向が逆になるポイントを見つけてどうにか外すことが出来た。良かった、チンパンジーには負けなかった。

コツを掴んだので、右のペダルも同じ要領でやった。右ペダルの場合は六角レンチを後ろフレームとほぼ平行な位置にセットし、地面に突っ張らせ固定したうえでペダルごとクランク軸を回しネジを緩めた。

次にクランクを外そう。これは簡単。クランクの中心についてる黒い輪っかのキャップを外し、六角レンチを突っ込んで回すだけ。あれ…もしかしたら六角レンチを回すだけで、勝手にキャップも外れるのかも。

で、六角レンチで回すとサザエの蓋みたいなコマが外れるので、そしたらその穴にクランクリムーバーという道具をねじ込み、モンキーレンチで回します。詳しくはサイクルベースあさひの解説でも見てください。


クランクを外すとBBの左右に金属のプレートが付いていた。左側のプレートは切り欠きに100円ショップにて105円で買った変な工具を引っ掛けたら外れた。右側のプレートは直線部分をモンキーレンチではさんで回すのだけれど、レンチをいっぱいまで広げてギリギリだったのではさむのに何度も失敗し塗装に傷をつけてしまった。


次にボトムブラケットツールをBBに取り付け、これを回すとBBが外れます。そしたらBBが付いていたフレームの穴を掃除し、穴および新たに取り付けるBB-UN26のネジの部分にグリースを塗ります。塗れっつったってどんくらいの加減で塗れば良いのかわからんわけだが、これは皮膚に軟膏を塗るよりは厚く、しかしパンにバターを塗るよりは薄い感じが良いみたい。わかる?
で、新しいBBをフレームのネジ穴の渋さを誤魔化しながらどうにかねじ込んだら、BBの軸にクランクの棒を取り付け、さっき外したサザエの蓋をはめ込んで六角レンチで締めればオッケー。外すときに空回りして苦労したペダルも、取り付けるときは簡単だった。ここもネジとネジ穴にグリースを塗り、念のため死ぬほど強くは締め付けなかった。
さてさて。チェーンリング(クランクのギヤ)の歯の数が増えたので、純正時のチェーンでは長さが足りなくなった。そこでチェーンを外し(切った)、それを持って最寄のサイクルベースあさひに行き「これと同じのを買いたい」と言います。折りたたみ自転車用で変則ギヤがないことを告げると、普通のチェーンを売ってくれた。特にどうという事のない、本当に普通のママチャリ用チェーンだと思う。1,260円ナリ。ずいぶん黒っぽい色だけど、本当は銀色のが良かったなぁ。

そしてこれを取り付けるのだが、AL-FDB140にはチェーンのたるみを突っ張らせるパーツが付いていない。その為、後ろタイヤのホイール自体の位置を調整してチェーンの張りを変えることになる。

俺のAL-FDB140の場合は、純正の位置ではチェーンをつめてもダルンダルンですぐにチェーンが落ちてしまったので、タイヤを出来るだけ前に寄せてチェーンをさらに1コマつめた。
早速乗ってみたところ、チェーンがチェーンガードに擦れてガリガリバリバリとヘリコプターみたいな騒音をたてやがる。スーパーナローHGという細いチェーン専用にもかかわらず太いママチャリチェーンをつけたのと、チェーンラインが出てないせいだ。これは内側のチェーンガードを外すことで解決。後日ホムセンで小さなボルトとナットを買って、外側のチェーンガードだけを固定した。

これでようやく完成!
ルノーAL-FDB140のクランクを交換した結果
交換した感想は、まず気持ちよくグイグイ踏めるようになった。クランク長が長くなったおかげで子供の自転車を漕いでいるような底付き感がなくなり、純正と比べるとずいぶん安定感が出た。純正のクランクでは坂を立ち漕ぎで登ろうとするとバランスを崩してこけたが、交換後はスイスイのぼれるようになった。
そしてスピードも出るようになった。普段乗っているギヤ無しママチャリと同じくらい…とまでは行かないが、漕げばそれなりに進むようになって快適だ。
ただしチェーンの太さのせいかチェーンラインのせいか、カラカラと若干チェーンの雑音が出るようになった。あとペダルを逆回転に空回りさせて漕ぐと、たまにチェーンが外れることがある。まあ今のところそれは気にしない。しばらくはこれでオッケーだ。

という訳でクランク交換は大正解のオススメ改造だ。AL-FDB140(AL-FDB14)が純正時よりも一段と楽しくなること間違いなしだと思う。俺は大満足だ。
今回装着したシマノFC-F700の45Tは純正よりはだいぶ速いとはいえ、サイクリングロードを走ったところ普通の自転車に乗った女性や子供にさえ徐々に遅れをとる感じだった。なので普通の自転車と同等やそれ以上のスピードを目指したいなら45Tよりも上のほうが良いかもしれない。だけど元々小さいため不安定な自転車なので、下手に速く、ペダルを重くしてしまうと、安定感のバランスを失う恐れもある。
あとBBのシェル幅が110mmであのチェーンラインなので、103mmのBBにしたらだいぶマシになりそうだ。誰か人柱になってくれないかな。そもそも付くのかどうかも知らないけど。
追記
stoneyさんが103mmのBBを使用し真っ直ぐなチェーンラインを実現したクランク交換の解説と注意点の記事を書かれています。とてもわかりやすく参考になります。
2009/12/06(09:21) : ルノーAL-FDB140(AL-FDB14)のクランク交換のやり方(改造方法)
カテゴリ :クランク交換に挑戦
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